歯槽骨皮質骨切除術(コルチコトミー法)について
2021年4月13日
今回は、歯槽骨皮質骨切除術(コルチコトミー法)についてお話をさせていただきます
〇歯槽骨皮質骨切除術(コルチコトミー法)ってどんなことをするの?
まず、名前の通り矯正治療を早く終了させるための方法になります。
一般的に歯を削ったり、神経を抜いて被せものをする「ブライダル矯正」「クイック矯正」とは全く異なるものです。
外科的に歯を支持している歯槽骨という骨に外科的な侵襲をくわえて歯が移動しやすくする方法です。
当院で行う歯槽骨皮質骨切除術(コルチコトミー法)とは…
歯を支えている顎の骨(歯槽骨)の表層には、堅い皮質骨があります。コルチコトミーは、この皮質骨の一部を切除して、歯が動ける範囲を拡大したり、歯が動くときの抵抗を軽減したりする施術です。
〇何歳くらいから適応なの?
何歳という明確な決まりはありませんが、成人の男女が対象となります(20歳以下は非対象)。
若い方は、骨の活性が高く骨も比較的軟らかいために、歯がどんどん動いていきますが、年齢とともに歯が動きにくくなり
矯正治療においても治療期間が伸びてしまいます。
同じ患者様ならば、できる限り早く矯正治療をした方が、治療期間が短くなるということです。
〇痛みや腫れることはあるの?
骨を活性化させる手術が必要になりますので、1週間程度は腫れます。
術後は抗生剤や鎮痛剤などを服用してできるだけ安静にしていただきます。
〇矯正治療後の後戻りの心配はないの?
「一度切った骨は、骨折と同じように回復すると以前よりも丈夫になる」という性質から、手術後は歯槽骨がより強くなって、治療後の保定装置(リテーナー)の使用期間の短縮や後戻りが軽減できます。また「歯根吸収」や「歯肉退縮」を軽減できるといわれています。