鼻炎と上顎前突(出っ歯)の関係
2025年5月24日
皆さんこんにちは。院長の篠原です。
今日は鼻炎・口呼吸による歯並びへの影響です。
1)なぜ鼻炎から上顎前突(出っ歯)になるの?
まず鼻で呼吸している場合と、鼻炎によって口呼吸が多いお子さんの場合とでは血中の酸素飽和度の
違いが認められ、あまりひどいと集中力の低下、記憶力の低下なども引き起こすことが分かっています。
ある研究では鼻呼吸によるアトピー性皮膚炎の増悪も認められる結果も出ておりマウスの研究ですが
鼻炎を作ったマウスは下顎の成長も抑制されて、上顎前突(出っ歯)になることも分かっていますので
鼻炎の問題が大きく歯並びに影響します。
上顎前突(出っ歯)になる原因としては、指しゃぶりが有名ですが鼻炎によってもそれが引き起こされることが
分かっています。
鼻炎を治すことが歯並び矯正をうまくいかせるためにも非常に重要です。
上顎前突(出っ歯)でお困りの方は一度ご相談ください
院長 2025/5/24
体内AGEs(糖化度)測定装置 AGEsセンサー導入のお知らせ
2025年5月12日
今回は体内AGEs(糖化度)測定装置 AGEsセンサー導入のお知らせとAGEs(糖化度)って何でしょうというところ
をお話していきたいと思います
AGE Reader muは、糖尿病疾患などで加速的に生成が亢進されるAGEs:最終糖化生成物(Advanced Glycation Endproducts)を、 非侵襲・短時間で測定する新しい測定器です。 AGE Reader muは蛍光分光方式で、皮膚・皮下の血管壁に蓄積されるAGEs をAutofluorescence(AF/自己蛍光量)として検出し、 その積分データをAGEs 値として算出する画期的なシステムです。
今回久米川Cosmos矯正歯科にて導入のきっかけは、不正咬合を持つ小児の子どもにアレルギー性鼻炎や花粉症、アトピー性皮膚炎などの症状のお子さんが非常に多いのも特徴です。日々の食生活によってアレルギーの増悪が認められることは多くの研究結果らも分かります。
小児では代謝が良いので、数値は高く出ませんが親御さんと同じものを召し上がっていればいずれ数値が上がっていく事が予想されますので親子での検査をおすすめしています。(費用はお二人で5500円)
1)AGEs(エージーイーとは……?)
食事などで過剰に摂取した糖とヒトのカラダを主に構成しているタンパク質が結びつくことで体内に生成される物質で、最終糖化産物(Advanced Glycation Endproducts)と呼ばれています。
ヒトの加齢現象や健康に関わる物質として、近年研究が進んでいます。肌、血管、骨なども主にタンパク質からできており、このタンパク質が糖と結びついて、糖化が進むとタンパク質は本来の働きができなくなり、カラダの機能に様々な変化が生じます。
健康的な生活を送っている人は、加齢にともなうAGEsの蓄積はそれほど多くはありません(健康な老化)。
しかし、不適切な食生活や生活習慣、運動不足などにより、AGEsの体内での蓄積は急激に増加していきます(不健康な老化)。このため、AGEsは生体内における「生活習慣のバイオマーカー」と言われ、そのAGEsスコアは、いわばその人の「生活習慣の成績表」と言えます。
また、AGEsの蓄積が健康面や美容面でも体内の生理現象にさまざまな悪影響を与えることも、近年明らかになっています。
2)AGEsは下がるの?
残念ながら食生活や生活習慣を改善しても数値は下がらないのが事実です。しかしながら、この数値をあげないように生活していく事が今後の健康面を維持していくためには大切です。
当院としては不正咬合の原因となっている低位舌を改善し、鼻炎やアレルギー症状が少しでも軽減するために、食生活、生活習慣の見直しをしていただくお手伝いができればよいと考えております。
ご希望の方は、治療途中でも可能ですのでスタッフ、ドクター迄お申し付けください。
院長
舌突出癖はどのような子供に多い?
2025年4月19日
皆さん、こんにちは
鼻炎と舌突出癖のお話です。舌突出癖とは、嚥下や発語時に舌が前方へ出てしまう悪習癖です。
この習癖により、前歯部の開咬や、下顎前突、上顎前突などの不正咬合になることが示唆されています。
舌突出癖が多い子の特徴
①鼻炎・花粉症(口呼吸)
②指しゃぶりが長かった
③おしゃぶりを使っていた
④幼少期、就寝時にタオルなどを咬む癖があった
今日は鼻炎と舌突出癖の関係性に対する論文がありますのでご紹介します。
1)鼻炎と舌突出癖の関係は??
ある研究によると小学校、中学校の生徒について各学年において舌突出癖(+)と舌突出癖(-)の鼻閉に有意差は
認められないものの中等度・高度の鼻閉を示す児童について舌突出癖(+)群の調査から、高度鼻閉
での嚥下時舌突出癖の発現は増加傾向が認められています
また、ある研究では9歳以上の児童において常に口が開いている児童の口唇閉鎖力は有意に低い値を示し、
口呼吸や鼻・口呼吸で呼吸している児童の口唇閉鎖力は有意に低い値を示していることが報告されています。
これは、小さいときはそれほどの差がなくても、ずっと鼻閉が継続し口呼吸を行うことで口唇閉鎖力が弱まる
ということを示しています。
習慣化されていくと中学生以降になってMFT(筋トレ)を行ってもなかなか効果が得られないのが現実なのかもしれません。鼻閉を含めて舌の使い方を習得するのには、上顎骨の成長のピークが4歳ごろ(10歳で終了)ということを考えると、小学校の3,4年生までには開始した方がいいのではないかと思います。
指しゃぶりも舌位の問題を引き起こすので、早めの対応が必要です。心配な方は一度相談にいらしてください。初診での相談は無料です!
2025/4/19 院長
花粉症・アレルギー性鼻炎に良いビタミンは?
2025年4月18日
本日はアレルギーに効くビタミンをご紹介します
1)ビタミンDの作用
80%の日本人は魚を食べる習慣があるにもかかわらず、血液中のビタミンDが少ないと言われています。最近の研究では
アレルギーだけではなく心臓疾患、血管年齢、糖尿病などにも非常に大きな役割を担っていることが分かっています。
前回もお話ししたように、免疫の主体は腸です。腸が活発に動いてくれるためには腸内細菌を摂取し、腸内細菌が働けるようにする環境が大切になります。
発酵食品を摂取し、それが上手く働けるようにV-K、V-B、V-Dが必要になってきます。
ビタミンDにはD2からD7の6種類ありますが、D4~D7は食品にはほとんど含まれておらず、
活性も低いため、一般的には高い生理活性を示すビタミンD2(エルゴカルシフェロール)と
ビタミンD3(コレカルシフェロール)の2つに大別されます。
また、ビタミンD3は、ヒトの皮膚に存在するプロビタミンD3(7-デヒドロコレステロール、
プロカルシフェロール)が、紫外線に当たることによって生成した、プレビタミンD3(プレカルシフェロール)
からも生成されます。ですから紫外線をカットする日焼け止めは本来、体には良くありませんね。
ビタミンD2もしいたけに含まれるプロビタミンD2(エルゴステロール)からも生成されます。
V-Dは不溶性ビタミンなので、きちんと決められた量を摂ることが大切です。
この効果は口腔内の歯周病菌の減少にも役立つことが最近の研究でもわかっています。
以下にV-Dの様々な効果を挙げておきます。
【免疫力】抗菌ペプチド「ディフェンシン」の分泌を促進し、ウイルスや細菌などの侵入を防御する
【骨の健康】骨の石灰化を促進し、骨の成長や再構築を助ける
【精神の安定】脳内物質であるセロトニン(幸せホルモン)は腸内でも作られてくることが分かってきました。
その手助けをするのがV-Dです
【アレルギー症状の改善】腸内環境を改善し、体の“バリア力”を高めることで、花粉症などの症状が軽減する。
2)ビタミンDの多い食べ物
感染症やアレルギー対策として、V-Dが非常に大切なものであるということはお伝えしましたが、
実際の食品系においては、きくらげ系、魚類に多く含まれているようです。
推奨量を食品で摂ることはなかなか大変なので、サプリメントでの接種もお勧めです!
子どもたちの健康だけでなく、大人の健康を守るために簡単な知識を共有していきましょう。
2025/4/18 院長
花粉症を予防するためにまずはやるべきこと~鼻呼吸で健康な体に~①
2025年4月5日
当院で子供の矯正治療に来ている9割ほどのお子さんは花粉症や慢性鼻炎などのアレルギーを持ち
鼻呼吸ができない状態になっています
口呼吸だと舌が下方へ下がり、口がぽか~んとあいている状態で過ごすことになり口唇の力も弱まります。
不正咬合の原因が舌の位置であることは、矯正歯科医師ならば誰でも知っていることですが
その原因が毎日取り入れている栄養もその原因の一つであるということに着目して治療に取り入れている
クリニックはなかなか多くはありません。
1)食事で鼻炎アレルギー(花粉症)・アトピー性皮膚炎を改善するために必要な知識
まずは、小麦が入っている食材を減らすことが大切です。小麦に含まれるグルテンには、消化不良やアレルギー、肥満、糖尿病などの健康への悪影響が考えられています。
<グルテンが含まれる主な食品>
・パン(菓子パン)
・パスタ、うどん、ラーメン
・天ぷらの衣
・ケーキ
・ビスケット、クッキー
・カレーのルー
必ずしもこれが原因とは言い切れませんが、パン食を1週間に1日だけにするだけでアトピー性皮膚炎が自然治癒したり
花粉症が軽減したり、鼻炎が軽くなる方がたくさんいます。
グルテンはおいしいものばかりです。化学調味料の中にも降る点が入っている場合があり世の中にはグルテンだらけなので
食べるものがなかなか見つからなくなるとお困りの方も出てきてしまうでしょう。
ネットでグルテンフリーのレシピも拾えますのでご紹介します
https://www.kenmin.co.jp/recipe/glutenfree_collection
https://www.tsuno.jp/contents/post-49019
少し手の込んだものが多いイメージですが、かわいい子供たちの健康を一番に考えてなるべくアレルギー体質に
させないように日々の食事から改善していく事をおすすめします。
グルテンフリーのライスパスタで、パンも米粉で作られているものを選択すればパンもパスタも召し上がれますので
ご参考にしてみてください!
院長 篠原亨太郎
花粉症・アレルギー性鼻炎と食事・歯並びの関係
2025年3月18日
食事と歯並びの関連性についてのお話です。
1) 花粉症や鼻炎との歯並びの関連性について
2) 鼻炎(アレルギー)を治していく食事療法について
※1
当院へ来院される子供のほとんどが、慢性鼻炎や花粉症による鼻炎、中にはアトピー性皮膚炎をお持ちです。
まず、歯並びは舌と口唇のバランスが取れたところに排列していきます。鼻炎による口呼吸がなぜ、歯並びに影響するのかお話しします。上の顎は口蓋と言われる部分の真ん中が生まれたときはきちんとくっついていません。
普段から舌が上あごにきちんとくっついて、鼻呼吸できていることで、口蓋が横へ広がっていきますので、舌がきちんと上に上がっていることによりアーチが大きくなっていく事がとても大切です。これは中学生になってからでは遅く、上あごの横への成長は10歳くらいまでと言われています。
鼻炎により舌が上に上がっていない口呼吸のお子さんはまずは、上の顎の成長が十分にできないということになります。歯並びにとって舌の位置やその使い方(嚥下や発音)は大変重要な要因になるのです。
※2
アレルギーを引き起こす要因は様々ですが、悪いものとしては1)砂糖と2)グルテンが挙げられます。
砂糖の過剰摂取により血糖値が跳ね上がり、そのあとインスリンというホルモンにより急降下しますが(血糖スパイク)、その際にコルチゾールという血糖値を上昇させるホルモンが過剰に出てきます。このインスリンは、炎症を促進させるサイトカイン(IL-6 TNF-α)を増やしアレルギー反応を悪化させます。
コルチゾールは本来アレルギーを抑える働きをしているので、そこでコルチゾールが大量に使われてしまうと鼻炎などの炎症反応が憎悪してしまうというメカニズムです。
本来コルチゾールは、緊急時のストレス下で分泌されるものですが、糖質摂取に伴う血糖の乱高下によって1日に何回も分泌されると、副腎に負担がかかります。そして、副腎に負担がかかるとコルチゾールの分泌が減少し、結果としてアレルギー症状の悪化につながります。
また、グルテンはラーメン、パスタ、菓子パン、ピザなどに多量に含まれる物質ですが、これも砂糖と同様、アレルギーには良くないことが分かっています。
腸は人間にとって大切な器官の一つですが、砂糖やグルテンの多量摂取によって腸内の悪玉菌を増やし腸内フローラのバランスを崩し、それが悪玉菌のえさになり腸内の炎症を促進させます。
腸内のバリア機能が崩壊すれば、有害物質が血液中に流れ出し、体内の免疫システムが過剰に反応し花粉症などのアレルギー反応がひどくなるというメカニズムです。
花粉症などの鼻炎が継続すれば、舌位が下に落ちて舌筋が弱まり、それが小学生以下の子供であれば上顎骨の成長に悪影響を及ぼすだけでなく、噛む力、口唇・口輪筋の力も弱まります。これが不正咬合の原因です。
また、ビタミンDもアレルギー反応を抑制することが分かってきています。ビタミン D は焼き魚などに多く含まれるもので日光に当たることにより体内で生成されることも分かっています。
現代社会において、日光を遮断する日焼け止めはアレルギー性鼻炎にとってはよくないことが分かります。ビタミン D は食事で摂ろうとしてもなかなか摂りにくいのでサプリメントもお勧めです。
こういったことを踏まえて、鼻炎を根本的に治すことは子供の顎の発達にとってはとても重要です。日々の食生活よってアレルギーをひどくしてしまうこともあるので、
食事のポイントとして
1)食物繊維(野菜・ナッツ・海草)を先に食べる。
2)タンパク質(肉・魚・卵)をしっかり摂る
3)間食では糖質の少ないものを選ぶ
が挙げられると思います。
ご参考になれば幸いです。 院長2025/3/18
幼児の指しゃぶりと出っ歯・舌癖
2025年2月6日
今日は「指しゃぶりについて」です。
今回は3つのテーマに分けてお話しします。
1)指しゃぶりの原因と対処法
2)指しゃぶりによる影響
3)どうしてもやめれない場合
1)指しゃぶりの原因と対処法
指しゃぶりには様々な理由が挙げられます。AIでぐぐってみると以下のような記載が見られます。
3歳児が指しゃぶりをする原因としては、次のようなことが考えられます。
- 赤ちゃんの時の吸うという本能(原始反射)のなごり
- 眠い時やお腹がすいた時、不安な時、心が落ち着かない時
- 新しい環境や未知の状況に直面したとき
- 歯がかゆい
- 退屈で一人遊びをしている時
- ストレスを発散するため
指しゃぶりは、不安やストレスから逃れ、安心感を得る行為の一つと考えられています。
- あせらず温かく見守る
- お子さんに「こっちにおいで」と呼びかけて、一緒に本を読んだりボール遊びをしたりしてかかわって遊ぶ
- 小さいうちはなるべく一緒に寝てあげて、できたら手をつないであげる
- 3歳児くらいまでの指しゃぶりは精神的なものが多いということです。やめるように注意するよりも一緒にいて抱きしめてあげたり、寝かしつけること寝るときに本を読んであげるなんてことも指しゃぶりをやめさせるには良いことだと思います。一度試してみてください。
2)指しゃぶりによる影響
次に指しゃぶりが長く継続されるとどのような影響が出てくるのかを説明します。
まずは単純に歯が傾いていき前歯が当たらなくなっていきます。いわゆる出っ歯の状態です。上の前歯が表側へ傾斜して、下の前歯が内側へ倒れこんでいきます(図1)。
(図1)
舌にも悪い影響が出てきます。指しゃぶりやおしゃぶりの際に、舌が前方へ出ながらしゃぶりますので本来、舌は上方へ挙がって嚥下することができなくなり、前歯の開咬を引き起こします(図2)(図2)
歯並びは矯正治療で改善することができても、舌が上手く使えないと後戻りの原因になってしまったり大人になっても活舌が悪いなんてことは多く見受けられます。
指しゃぶりの最大の副作用は、歯並びだけではなく舌の使い方が上手くいかなくなってしまうことにあります。
なので、できるだけ早めに指しゃぶりやおしゃぶりはやめるようにしてあげてください。
小学校へ入学後も指しゃぶりをしている場合は、なかなか舌の使い方が正しく改善できません。
3)どうしてもやめれない場合
良く見受けられるのが、指しゃぶり防止用のおいしくない味がするマニュキュアを指先に塗り試してみたり、辛子やワサビなどを指先に塗ったりする考え方もありますが、マニュキュアは段々慣れてきてしまうこともあり衛生的にもよくありませんし、辛子やワサビは布団についてしまったりしますので現実的ではありません。
久米川COSMOS矯正歯科では、3歳児以上の方で指しゃぶりがなかなか、やめられずに困っている親御さんが多いので悪い癖がつく前に、マウスピースを使用することもお勧めしています。
子のマウスピースは様々な大きさがありますので月齢に合わせて使用することが可能で、歯列の拡大や舌位の改善も見込めます。
素材も柔らかいシリコンタイプですので、口腔内を傷つける心配もありません。もしお子様の指しゃぶりでお困りのお母様はお問い合わせください。
院長 2025/2/5
舌小帯って何でしょう??
2024年10月22日
今日はMFT(筋機能訓練)の患者様にもお話している舌小帯についてです
1)舌小帯とは
写真にお示しするように舌小帯とは、舌の裏側にある粘膜の筋(ヒダ)で、前歯の付け根にかけて伸びています。舌小帯の長さには個人差があり、舌小帯が短い状態を「舌小帯短縮症」と呼びます。
2)舌小帯強直症・短縮症とは
- 乳児期にミルクをうまく吸えない
- 成長するにつれて発音障害を引き起こす
- 舌を前に出すとハート型に見える(ハート舌)
- 滑舌が悪くなる
- 食事しにくい
- 歯並びや噛み合わせが悪くなる
昔は出産時に舌小帯は切除していたようですが現在では何もしていません。舌が普段から下方へ落ちている低位舌の方は口呼吸を伴います。口呼吸は顎の成長抑制を引き起こし、アトピーなどのアレルギーの原因になったり、記憶をつかさどる海馬という組織の働きを弱め記憶力の低下や集中力の低下を引き起こすことも分かっていますので舌が上顎の上へあがっているということはとても大切なのです。
※指☝2本を縦に入るくらいの開口量で舌の先が上顎につかない場合は舌小帯強直症の可能性が高いです
3)治療法
舌小帯短縮症の治療には、舌小帯切除術が行われることがあります。手術は局所麻酔で行われ、手術中の痛みはほとんどありません。術後は軽い痛みが生じることがありますが、通常は鎮痛剤で対処可能です。手術後は再癒着防止のために舌の体操を行う必要があります。当院では口腔外科の専門医への情報提供を行い切除後はすぐにMFT(筋機能訓練)を行っています。
2024/10/22 院長
鼻の整形と矯正治療の順序は?
2023年11月7日
今回は鼻を高くするのと、歯科矯正で口元を引っ込めるのはどちらが先がいいのか、またその必要は本当にあるのか。一般の方でもわかるような基準をお話いたします。
1)口元はE-LINEだけで決めてよいのか
一般的にE-LINE(図1)は口ゴボの基準線で有名な線ですが、この基準線は単純でわかりやすい線の為、我々も日常的に診断に用いています。
しかし、E-LINEだけで治療方針を決めることはしません。この基準線はあくまでもお鼻とあご先を基準として上下唇がどの位置にあるかを示しているにすぎないからです。
(図1)
2)Nazo-labial angleの角度の診査
E-LINEのほかに一般的に用いられている項目にはnazo-labial angleというものがあります。
口元がでている(口ゴボ)がひどい場合は、多くの場合Nazo-labial angleの角度が小さい場合が多いのですが、下の外人さんのように角度が100度以上あるケースにおいては歯科矯正治療で口元を下げるようなことはしないほうが良いといえるでしょう。
下の外人さんのようなケースは、口元を引っ込めるような矯正治療は適応ではありません。下手に引っ込めすぎてしまうと、鼻の下が伸びすぎてしまい、鼻が低い場合お顔のバランスを崩してしまうことにつながります。このような場合では矯正治療は歯を抜かない治療法を選択することが好ましいです。希望があれば鼻の整形やあごの整形術も視野に入れる必要があります。 院長
(図2)
アンカースクリューを併用して口ゴボを改善した乱杭歯の成人症例
2023年11月7日
19歳の患者様です。
口元の突出感、乱杭歯を主訴に来院されました。(詳細はホームページ症例3)
治療開始2021/9/21
治療終了2023/9/13
治療期間2年0カ月
アンカースクリュー 上顎2本埋入
治療費用合計 ¥1024500