子ども(小学生以下)の
矯正治療をお考えの方へ
幼少期に習慣化してほしい目標
- 口唇力も使い、滑舌よくお話しできるようにすること
- きちんとお口が閉じられるようにすること
- 硬いものもしっかりと左右の奥歯で咬んで食事がとれるようになること
- 正しい姿勢で鼻呼吸ができるようになること
予防矯正治療について
歯並び・かみ合わせは先天的なもの(生まれつきの歯の大きさや顎の大きさ)と、後天的なもの(生活習慣などから起こる不正咬合)に分類されます。保護者の方からすると子どもの歯並びはきれいな方がよいし、できれば出っ歯・しゃくれなどは望むところではありません。
私どもからたくさんの患者さんを診ていると先天的な歯並びよりも後天的に歯並びが乱れてきてしまっているケースに多々遭遇します。
乳歯はだいたい生後半年くらいで下の前歯から生えてきます。第2乳臼歯まで生えそろうのはだいたい3歳ごろになります。永久歯も5歳ごろから下の前歯から生えそろいます。上下の前歯、奥歯の第1大臼歯が生えそろう2年生ごろから4年生ごろは大人と歯の数は4本しか変わらないためなんでも噛める時期です。
この時期は硬いものや歯ごたえがあるものをよく噛んで食べることが大切になります。この時期は顎の成長も促進されて、永久歯が排列するための一番大切な時期になります。噛む力は、筋肉です。筋肉は顎についていますので筋肉を鍛えれば顎の成長も促進されていきます。球磨運動といって奥歯でものをすりつぶす動きを習得できる時期でもあります。毎日の食事での球磨運動をすることにより人類は正しい顎の成長がおこり、しっかりと噛む力や、お口を閉じる口唇力を身につけることができます。そうすることにより不正咬合は防げ矯正治療を行う必要はなくなります。
当院ではワイヤーなどの本格的な矯正治療を行わないようにするためにも、行ったとしても軽度の治療で済むためにも小学生低学年から予防矯正治療を行っています。
歯並びが乱れる癖や習慣
- 指しゃぶり
- 舌の癖
- 口呼吸
- 歯ぎしり・食いしばり
- 片噛み
- 爪噛み・唇咬み
- 頬杖
- うつ伏せ寝・横向き寝
- 早食い・丸呑み
人類の誕生から
ホモサピエンスの時代から人類の誕生からみてみましょう。
図1にあるように人類(ホモサピエンス)が誕生したのは20万年前です。ホモサピエンスの食事は主に肉食でした。この時代の食生活において歯磨きをしなくても歯周病・虫歯・不正咬合はほとんど見られないのをご存じでしたか。
図1
現代人は1日3食の食事をしていますが、歯磨きも1~3回しっかりしていても虫歯や歯周病にもなります。不正咬合といって様々なかみ合わせの問題も現代人は多いです。しかし現代でも、昔ながらの食生活をおくっている地域ではそれらの疾患はほとんど認められないのです。
上野にある国立科学博物館には人骨が飾ってあります。その中では、親知らずまでほとんどの人骨に生えていて、虫歯もなく不正咬合もほとんどありません(軽度のデコボコはみられます)。つまり、歯並びの悪さは現代病といっても良いものなのです。
COSMOS矯正歯科の予防矯正治療について
久米川COSMOS矯正歯科では、「予防矯正」を行っており開始年齢は患者様ごとによって異なりますが、だいたい小学生へ上がってからになります。滑舌がよくお話しできるようにすること、きちんとお口が閉じられるようにすること、硬いものもしっかりと左右の奥歯で咬んで食事がとれるようになること、正しい姿勢で鼻呼吸ができるようになることを目標にしています。
簡単に装着できる歯列矯正用咬合誘導装置(プレオルソ)やマウスピース型矯正装置(EF LINE)などを使用することもあります。なるべく早い段階で歯並びに悪影響を及ぼす癖は治すように指導しています。将来的に矯正治療を行うようになった場合でも軽度で済むように、また治療後の後戻りを起こさないようにするためにも舌や口腔周囲筋の適切な筋力は非常に大切です。



