歯を抜かない方法には
2021年3月2日
今回は歯を抜かない(非抜歯)矯正治療のお話です
Q1凸凹を改善するために奥歯を後ろに移動させる方法 とは
歯の萌出するためのスペースを作るためには、奥歯を後方へ移動させる必要があります。
様々な装置がありますが、当院で積極的に採用している装置に「カリエールエモーション」という装置があります。
右にあるような見た目になります。
このような装置により上顎の歯を後ろに移動することが可能です。
見た目はあまりよくありませんが、取り外し式のゴムを使用することにより、効果的に歯を後ろに移動可能で歯を抜かないで治療をすることが可能になります。
現在では、透明な「カリエール」も販売されており審美的な面も改善されています。
Q2実際の症例
では、実際の症例を見てみましょう!
この患者さんは、小学生の女の子です。最終的には表側にワイヤーを通した患者様です。
最初は、犬歯が外側から生えてきてしまいお母さんも歯を抜かないといけないのではと思っていたみたいですが、「カリエール装置」を
装着し無事に歯を抜かずに、犬歯を並べることができました。
左上の写真から真ん中の写真まで3か月しかかかりませんでした。当院では、この方のように歯を後方移動させて小臼歯(途中の歯)を抜かないで行うことを
心がけております。
しかしながら、きちんとした顎間ゴムの使用を怠ってしまうと歯が全く動かない装置になりますので患者さん次第という欠点はあります。
Q3 よくある質問
1)ゴムはどのくらいつけているの?
このゴムはご自身で取り外しをしていただくものになります。1日20時間以上が目安です。お食事や歯ブラシの時間以外はご使用していただくものになります。
2)親知らずがあっても大丈夫?
親知らずの埋伏している位置によります。経験的に親知らずがあっても動くことが多いですが、3次元的に親知らずの埋伏位置を確認し、抜歯を必要とするケースもあります。
3)痛みはないの?
痛みは矯正治療にはつきものですが、「カリエール」使用の患者様で痛みを訴えた方は今のところいらっしゃいません。しかしながら、ゴムの力によりお口を開ける事が通常よりも
大変になりますので口を開ける筋肉に違和感が出る場合もあり得ます。