鼻炎と歯並び
2026年6月3日
今日は鼻炎と歯並びについてです

1)鼻炎と口呼吸について
2)口呼吸と舌の位置について
3)舌の位置による歯並びの構築について
当院に来る中学生以下のほとんどが慢性鼻炎や花粉症を併わせもち、歯並びが悪くなって来院している場合が多いという現実があります。
今回は、わかりやすくこの3つを簡単に説明していこうと思います
1)鼻炎と口呼吸について
慢性的な鼻炎もあれば、時期的なものによる鼻炎がある方もいらっしゃいます。ある研究によればマウスの鼻を閉鎖して過ごしてもらった場合
下顎骨の成長抑制効果があることが分かっています。つまり上顎前突(出っ歯)になるということです。
鼻炎により口呼吸になってしまうと、酸素が体内にはいる量も減ってしまうので「集中力の低下」「記憶力の低下」などの弊害も出てきてしまいます
お子さんが、若いのに目の下にクマがあるような場合は鼻炎がひどい証拠ですので一度専門医で相談するとよいでしょう
2)口呼吸と舌の位置について
鼻炎により口で呼吸をすると、基本的には舌が下の方に落ちてしまい呼吸をするようになります。
舌の位置によって、さまざまな不正咬合になっていきます
3)舌の位置による歯並びの構築について
まず、成長の発育が上顎と下顎では違います。上顎骨は発育曲線によると3~5歳までが第1のピークになります(図1)
図1
乳歯は下顎の前歯から生え変わり、上顎の前歯が6歳ごろより生え変わっていきますので、図1の発育曲線のように5歳くらいまでで上顎の成長は
ピークを迎えないといけないということになります。
鼻炎で口呼吸、舌位が低位で生活している場合、上顎の骨が側方への拡大を妨げてしまいます。上顎の骨はど真ん中が割れているため5歳くらいまでは
簡単に広がって大きくなる時期なのです。
その時期に鼻炎で舌位が低位であると、うまく広がっていかないため前歯が永久歯に生え変わると1番目は生えたのに2番目の歯がなかなか生えなくて
生えたら内側から生えてきたりすることがあります
下顎は上に合わせて広がっていきますが、上が広くならないと下のアーチもなかなか大きくなれません。
ガチャガチャが前歯に出てしまうということは、小学生の3~4年生ではえてくる犬歯などは八重歯になってしまいます
ですので永久歯が生えてくる直前は、乳歯が隙間だらけで見た目が悪くなっている必要があるのです
きれいな乳歯列のままでは決して永久歯はきれいにそろうことはありません。
解決策はあるのでしょうか
では、どうしたらよいのかということですが、①基本的には鼻炎になっている食事を見直す②離乳食はチャイルドフードのようなとろみ食ではなく、
親御さんが召し上がっている食事を湯がいたり柔らかくしたものを食するようにする(親がラーメンなど軟らかいもの・ジャンクフードばかりでは
いけません)③3歳以上で指しゃぶりをしている場合は舌が前に出る癖がついてしまうためやめさせる③おしゃぶりは一刻も早くやめる
ということであると思います
不正咬合は江戸時代以前はほとんど見られません。それ以前の人たちも現代人と同じDNAですのでそのころと違う一番の生活習慣は、食事ということになります。
皆さんのお子さんが、不正咬合にならないために少しでもお手伝いが出来たら幸いです
6/3/2026 篠原




