幼児の指しゃぶりと出っ歯・舌癖
2025年2月6日
今日は「指しゃぶりについて」です。
今回は3つのテーマに分けてお話しします。
1)指しゃぶりの原因と対処法
2)指しゃぶりによる影響
3)どうしてもやめれない場合
1)指しゃぶりの原因と対処法
指しゃぶりには様々な理由が挙げられます。AIでぐぐってみると以下のような記載が見られます。
3歳児が指しゃぶりをする原因としては、次のようなことが考えられます。
- 赤ちゃんの時の吸うという本能(原始反射)のなごり
- 眠い時やお腹がすいた時、不安な時、心が落ち着かない時
- 新しい環境や未知の状況に直面したとき
- 歯がかゆい
- 退屈で一人遊びをしている時
- ストレスを発散するため
指しゃぶりは、不安やストレスから逃れ、安心感を得る行為の一つと考えられています。
- あせらず温かく見守る
- お子さんに「こっちにおいで」と呼びかけて、一緒に本を読んだりボール遊びをしたりしてかかわって遊ぶ
- 小さいうちはなるべく一緒に寝てあげて、できたら手をつないであげる
- 3歳児くらいまでの指しゃぶりは精神的なものが多いということです。やめるように注意するよりも一緒にいて抱きしめてあげたり、寝かしつけること寝るときに本を読んであげるなんてことも指しゃぶりをやめさせるには良いことだと思います。一度試してみてください。
2)指しゃぶりによる影響
次に指しゃぶりが長く継続されるとどのような影響が出てくるのかを説明します。
まずは単純に歯が傾いていき前歯が当たらなくなっていきます。いわゆる出っ歯の状態です。上の前歯が表側へ傾斜して、下の前歯が内側へ倒れこんでいきます(図1)。
(図1)
舌にも悪い影響が出てきます。指しゃぶりやおしゃぶりの際に、舌が前方へ出ながらしゃぶりますので本来、舌は上方へ挙がって嚥下することができなくなり、前歯の開咬を引き起こします(図2)(図2)
歯並びは矯正治療で改善することができても、舌が上手く使えないと後戻りの原因になってしまったり大人になっても活舌が悪いなんてことは多く見受けられます。
指しゃぶりの最大の副作用は、歯並びだけではなく舌の使い方が上手くいかなくなってしまうことにあります。
なので、できるだけ早めに指しゃぶりやおしゃぶりはやめるようにしてあげてください。
小学校へ入学後も指しゃぶりをしている場合は、なかなか舌の使い方が正しく改善できません。
3)どうしてもやめれない場合
良く見受けられるのが、指しゃぶり防止用のおいしくない味がするマニュキュアを指先に塗り試してみたり、辛子やワサビなどを指先に塗ったりする考え方もありますが、マニュキュアは段々慣れてきてしまうこともあり衛生的にもよくありませんし、辛子やワサビは布団についてしまったりしますので現実的ではありません。
久米川COSMOS矯正歯科では、3歳児以上の方で指しゃぶりがなかなか、やめられずに困っている親御さんが多いので悪い癖がつく前に、マウスピースを使用することもお勧めしています。
子のマウスピースは様々な大きさがありますので月齢に合わせて使用することが可能で、歯列の拡大や舌位の改善も見込めます。
素材も柔らかいシリコンタイプですので、口腔内を傷つける心配もありません。もしお子様の指しゃぶりでお困りのお母様はお問い合わせください。
院長 2025/2/5