舌小帯って何でしょう??
2024年10月22日
今日はMFT(筋機能訓練)の患者様にもお話している舌小帯についてです
1)舌小帯とは
写真にお示しするように舌小帯とは、舌の裏側にある粘膜の筋(ヒダ)で、前歯の付け根にかけて伸びています。舌小帯の長さには個人差があり、舌小帯が短い状態を「舌小帯短縮症」と呼びます。
2)舌小帯強直症・短縮症とは
舌小帯短縮症は、主に先天的な要因が関係しており、舌の動きが制限されることで、次のような症状を引き起こす可能性があります。
- 乳児期にミルクをうまく吸えない
- 成長するにつれて発音障害を引き起こす
- 舌を前に出すとハート型に見える(ハート舌)
- 滑舌が悪くなる
- 食事しにくい
- 歯並びや噛み合わせが悪くなる
昔は出産時に舌小帯は切除していたようですが現在では何もしていません。舌が普段から下方へ落ちている低位舌の方は口呼吸を伴います。口呼吸は顎の成長抑制を引き起こし、アトピーなどのアレルギーの原因になったり、記憶をつかさどる海馬という組織の働きを弱め記憶力の低下や集中力の低下を引き起こすことも分かっていますので舌が上顎の上へあがっているということはとても大切なのです。
※指☝2本を縦に入るくらいの開口量で舌の先が上顎につかない場合は舌小帯強直症の可能性が高いです
3)治療法
舌小帯短縮症の治療には、舌小帯切除術が行われることがあります。手術は局所麻酔で行われ、手術中の痛みはほとんどありません。術後は軽い痛みが生じることがありますが、通常は鎮痛剤で対処可能です。手術後は再癒着防止のために舌の体操を行う必要があります。当院では口腔外科の専門医への情報提供を行い切除後はすぐにMFT(筋機能訓練)を行っています。
2024/10/22 院長