鼻の整形と矯正治療の順序は?
2023年11月7日
今回は鼻を高くするのと、歯科矯正で口元を引っ込めるのはどちらが先がいいのか、またその必要は本当にあるのか。一般の方でもわかるような基準をお話いたします。
1)口元はE-LINEだけで決めてよいのか
一般的にE-LINE(図1)は口ゴボの基準線で有名な線ですが、この基準線は単純でわかりやすい線の為、我々も日常的に診断に用いています。
しかし、E-LINEだけで治療方針を決めることはしません。この基準線はあくまでもお鼻とあご先を基準として上下唇がどの位置にあるかを示しているにすぎないからです。
(図1)
2)Nazo-labial angleの角度の診査
E-LINEのほかに一般的に用いられている項目にはnazo-labial angleというものがあります。
口元がでている(口ゴボ)がひどい場合は、多くの場合Nazo-labial angleの角度が小さい場合が多いのですが、下の外人さんのように角度が100度以上あるケースにおいては歯科矯正治療で口元を下げるようなことはしないほうが良いといえるでしょう。
下の外人さんのようなケースは、口元を引っ込めるような矯正治療は適応ではありません。下手に引っ込めすぎてしまうと、鼻の下が伸びすぎてしまい、鼻が低い場合お顔のバランスを崩してしまうことにつながります。このような場合では矯正治療は歯を抜かない治療法を選択することが好ましいです。希望があれば鼻の整形やあごの整形術も視野に入れる必要があります。 院長
(図2)